ホー・ツーニェン 百鬼夜行 Ho Tzu Nyen Night March of Hundred Monsters

豊田市美術館
期間:2021年10月23日(土)~2022年1月23日(日)
休館:月曜日(2022年1月10日は開館)
※年末年始(2021年12月27日‐2022年1月4日)
開館時間: 10:00-17:30(入場は17:00まで)
▷シンガポール・アジア

アニメーションを中心とした映 像 作品を、5つの展示室でひとつのプロジェクトとして展開します。

日本をテーマとしたプロジェクトの第三弾

ホーの日本でのプロジェクトは、あいちトリエンナーレ2019の豊田会場における喜楽亭(きらくてい)の《旅館アポリア》に始まり、2021年春の山口情報芸術センターでの《ヴォイス・オブ・ヴォイド-虚無の声》に続いて、本展が最後になります。旧旅館を会場とした《旅館アポリア》では、戦中にこの旅館に宿泊した特攻隊員、京都学派の思想家たち、南洋に派遣された映画監督の小津安二郎(おづやすじろう)や漫画家の横山隆一(よこやまりゅういち)といった文化人が登場し、当時の空気と呼べるものを蘇らせました。《ヴォイス・オブ・ヴォイド》では、そのうち京都学派の哲学者のみに焦点を当て、戦争を支えたとされる思想を時代の複雑さの中で再考しました。日本で3度目となる本展では、近代から現在まで日本の大衆文化を反映してきた妖怪に焦点を当て、戦争を挟んだ日本の文化史や精神史を浮かび上がらせます。

なぜ妖怪?

本展では、日本の妖怪の表象に加えて、ホーが新たに考案したユニークな妖怪も入り混じり、アニメーションで制作された百の妖怪が闇を練り歩きます。日本に昔から存在 す る 妖 怪 は 、時 代 ご と の 政 治 的 、宗 教 的 、芸 術 的 コ ン テ ク ス ト に よ り 形 成 さ れ て き ました。恐怖と好奇心で大衆を惹きつけてきた妖怪は、正史とは異なる人々の感情や無意識の歴史であるといえます。妖怪は現代でも、伝統的な姿を守りつつも新しい形態を生み出し続ける、日本の自由で豊かな想像力を支える受け皿になっています。いわば大衆的な文化史の表象である妖怪に、ホーの国家や歴史に対する洞察が重なります。

マレーの虎

アジアの広域に生息し、植民地政策の拡大とともに15世紀以降徐々に姿を消していった虎を、ホーはアジア全体の表象としてしばしば作品に登場させてきました。日本に虎は生息していませんでしたが、中国文化の影響により平安時代から絵画のなかに登場して、日本文化の中に根付いてきました。本展では、第二次世界大戦中にシンガポールで活躍し、ともに「マレーの虎」と呼ばれた二人の日本人―シンガポール作戦を率いた山下奉文(ともゆき)大将と、盗賊の首領から日本軍のスパイになった谷豊(たにゆたか)―が登場します。谷豊は、1960年代にテレビのヒーロー番組「怪傑ハリマオ(マレ ー 語 で 虎 の 意 味 )」の モ デ ル に な っ た 人 物 で も あ り 、あ る 世 代 に は 懐 か し さ と と も に思い返されるでしょう。ホーの描く虎は、過去から現代までアジア全域を軽々と飛び越えながら変容し続ける文化的表象として、本展にも登場します

ホー・ツーニェン《百鬼夜行》2021年 ©Ho Tzu Nyen

ホー・ツーニェン《山彦(百鬼夜行)》2021年 ©Ho Tzu Nyen

ホー・ツーニェン《狐(百鬼夜行)》2021年 ©Ho Tzu Nyen

ホー・ツーニェン 《ろくろ首(百鬼夜行)》 2021年 ©️Ho Tzu Nyen

ホー・ツーニェン《旅館アポリア》2019年 Photographed by Tololo Studio ©Ho Tzu Nyen This work was supported by Aichi Triennale 2019 atthew Theo 2017

ホー・ツーニェン近影 Photographed by Matthew Theo

■豊田市美術館
〒471-0034 愛知県豊田市小坂本町8丁目5番地1
美術館サイト:https://www.museum.toyota.aichi.jp

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